健康保険・交通事故・労災・生活保護等適応。急患随時受付。往診可。大谷(おおや)接骨院


埼玉県熊谷市「大谷接骨院」


埼玉県熊谷市村岡363(立正大学通り) 休診日 日曜・祝日 駐車場20台

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豆知識

診察中、中々時間が取れず患者さんからの質問に答えられない時があります。『ケガをしてしまった…』ら、できるだけ早く診察・治療が最良です。ですが、少しだけ応急処置やケガをしない身体をつくる知識を知っていれば!
健康的な日常生活が送れたり、趣味・スポーツに挑戦できるように、ちょっとしたヒントをまとめてみました。

『外傷』と『障害』

『ケガが治るまで』

『PRICES』とは?

『アイシング』

『ストレッチ』

『成長痛』

『脳震盪』

『筋肉の打撲』

『寝たきりの恐ろしさ』

『外傷』と『障害』

『外傷』とは・・・
骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷(肉離れ)など、外力により組織が損傷するもので、原因が明らかなケガ。

『障害』とは・・・
繰り返しの外力(使い過ぎ)や間違った使い方などにより、徐々に引き起こされるケガ。
例) アキレス腱炎・野球肘(離断性骨軟骨炎)・野球肩・腸脛靭帯炎
   シンスプリント(疲労性骨膜炎)・足底筋膜炎など・・・

急性外傷でも慢性障害でも、『炎症反応』が起こります。
『炎症反応』とは?
腫脹』・『発赤』・『熱感』・『疼痛』・『機能障害』が現れることです。

『ケガが治るまで』

 ケガ➡治療➡リハビリ➡日常生活復帰➡競技復帰

『ケガが治る』・『ケガを治す』とは、5つの『炎症反応』がすべて改善することであり、
特に注意してほしい事は機能が回復してようやく『完治』すると言うことです。
日常生活で必要となる『関節可動域』・『柔軟性』・『筋力』・『バランス能力』などの人間が本来持っている機能を十分に回復させる事で、再発防止に繋がります。また、スポーツ選手やスポーツ愛好家の方は日常生活レベルを超えた、あるいは競技の特異的な機能をも回復させる事が、最終ゴールとなります。

趣味スポーツをしておられる方に多く見受けられますが、
『日本一になりたい!・国体に出場したい!・オリンピックに出たい!』って訳ではないから、『適当で』とか『痛いけど動けるから』とか『楽しめればいいから』と、言われる方が沢山います。  が・・・
オリンピックに出場するような選手も、趣味スポーツを楽しむ方も目標とする場の違いだけであって、取り組んでいる競技・スポーツに違いはありません。
オリンピック選手でも趣味スポーツ選手でもケガをした後の復帰までのプロセスは同じです。

『PRICES』とは?

どなたでも知っていて損はしない急性外傷の応急処置方法です。

① Protection(保護) :第一にけが人の保護、患部の保護。
けが人を安全な場所に移動させます。


② Rest(安静) :運動を中止し、体重が掛からないようにケガを
した部分の安静を保つ

③ Ice(冷却) :冷やすことで痛みを軽減、代謝を抑え二次的損傷
を最小限にする。

④ Compression(圧迫) :血液や細胞液の漏出を防ぎ、吸収を促進
させます。

⑤ Elevation(挙上) :患部を心臓よりも高く上げる事で患部への血流が減少
            し静脈から心臓への流れが促進されます。


⑥ Stabilization/Support(安定・固定) :患部を固定安定することは、
損傷した組織修復に効果的で、また痛みや腫れなどの炎症反応の抑制に有効。

応急処置を終えたらば速やかに医療機関を受診しましょう。

『アイシング』
急性外傷やスポーツ現場での初期処置としてアイシングはとても効果的です。

方法
・ アイスバックに氷を入れ空気を抜き、損傷部分に当てる。
・ ビニール袋(アイスバックの代わり)に氷を入れて損傷部分に当てる。
(上記の氷は一度水にさらしたものが良い➡凍傷の予防)
・ バケツやアイスバスに冷水(氷+水)を溜め損傷部分又は身体を入れる。
・ アイスマッサージ(表面が解け始めた氷を直接損傷部に塗り込むようにる)

時間は、15分から20分程度。1時間に1回のペースで数回繰り返す。時には長時間冷やし続ける事もあります。
注意) 保冷材等の使用は凍傷の危険性がある為、なるべく避けたほうが良い。氷がなくどうしても行わなければならない時は、タオルで巻くなどして直接皮膚に当てない様にする。また、コールドスプレーなどの瞬間的に冷却するものはさほど効果は得られない。


効果には個人差や季節にもよりますが、
① 痛い(ジンジンする) 
②ピリピリする
③感覚がなくなる くらいまで冷やすことができれば良い。
※ 冷えに弱い方は、くれぐれも無理しない事。

当院では物理療法(超音波治療器)と組み合わせて行うこともあります。

『ストレッチ』

殆どの方がご存知と思いますが、このストレッチ大きく二つに分けられます。
静的ストレッチ』と『動的ストレッチ』です。

静的ストレッチ』・・・身体を静止させ、反動を使わずにゆっくりと筋肉を伸ばし関節の可動域を広げていきます。
運動前のウォーミングアップ、運動後のクーリングダウン日常では、仕事の合間や入浴後、就寝前などに適しています。


動的ストレッチ』・・・腕や脚をいろいろな方向に動かしたり(ダイナミック)、リズミカルに反動をつけて(バリスティック)
関節の可動域を広げていきます。
ジョギングやウォーミングアップの後に。ラジオ体操やサッカーなどのブラジル体操もこの一種です。

ストレッチの効果
① 筋肉の柔軟性が増し関節の可動域が広がり身体がスムーズに動く。ケガの予防。
② 副交感神経の働きが活発になり精神的なリラックス効果があります。就寝前に行うとで安眠効果を得られます。
③ 柔軟性がアップし血液循環が良くなりコリが解消される。
④ 血液循環が活発になると全身の代謝が上がり、むくみや冷え性などの体質改善効果があります。
※ 過度な負荷をかけたり反動は、逆効果でケガの原因となりますので、無理をせずに毎日コツコツ行いましょう。


※ 冷え性でワンポイント!
   寒い季節や、クラーを多く使う季節などに冷えるからと厚着、重ね着をすると冷え性を悪化させる原因となります。厚着、重ね着による身体の締め付けにより血流障害を起こし冷えを悪化させます。
   そうゆう時こそ、手足の指先の運動やストレッチをして血液循環を活発にさせましょう。冷え性の改善に繋がります。

『成長痛』・・・成長期の『外傷』と『障害』・・・

『成長痛』よく耳にすると思います。成長期に起こる痛みと思いがちでしょうが、その症状や原因は様々です。

主な原因として、『over growth (過成長)』・『over use(使い過ぎ)』
『misuse(不適切なトレーニング)』ですが、成長過程の身体の特徴を踏まえ』痛みを評価していく必要があります。
成長期の骨は、骨の両端部にある骨端線・骨端部が非常に柔らかくこの部分が骨が伸びていく(身長など)場所になります。
その様な柔らかい場所に瞬間的なストレスが加わると『骨端線骨折』や『骨端線離開』、また、継続的なストレスが加わると『剥離骨折』や『骨端炎』などが引き起こされます。

成長痛とは、成長期の『外傷』と『障害』に分類されます。

外傷』・・・上腕骨顆上骨折・橈骨遠位端骨折・上前腸骨棘骨折
下前腸骨棘骨折・腓骨骨端線損傷


障害』・・・疲労骨折(脛骨・中足骨)・離断性骨軟骨炎(野球肘)・野球肩
       腰痛分離症・ オスグットシュラッター病・有痛性分裂膝蓋骨
       シーバー病(踵骨骨端炎)

障害といっても、腰椎分離症は腰椎の疲労骨折、オスグッド病は一種の裂離骨折です。ですから、『骨折している』と認識しなければなりません。
『成長痛』というと、成長期特有の痛みで、『成長期を過ぎれば治る』と考えがちですが、成長期に起こりやすい骨のケガと考えてください。初期の症状で発見し、早期に安静・治療することが、早期回復の為に重要となります。

中・高生年代で、やりたいことを我慢する(周りが止める)・練習を休む事は、とても嫌な事と思いますが、スポーツを続ける上でも、将来的にも大切なことだと思います。

『脳震盪』

『脳震盪』
  頭部・頸部への強い衝撃により脳が揺れることで起こる現象で、ボーっとしたり・一時的に意識がなくなるといった症状を発生させるが一過性のもので、時間の経過により回復することが可能。
『脳挫傷』と違い脳が傷ついた訳ではないので、脳細胞が死んでしまうこともない。外傷的には軽度なものだが時間の経過を待たずに、運動や競技を行うと深刻な事態を引き起こす可能性が十分にあります。繰り返し起こすと記憶・思考の障害・学習障害・又は、『パンチドランカー』と言われる運動障害や認知症にまで発展する危険性があります。

『脳震盪』に対する法律➡『ライステッド法』
 2006年、ワシントン州で制定される。当時中学生の『ザッカリー・ライステッド君』が、脳震盪後すぐに試合に出場し、その結果、命にかかわる重傷症状を負ってしまった事でできた法律です。

(重要)
① ユース年代の選手・家族・コーチの脳震盪についての学習を徹底させる。
② 脳震盪の疑いがある場合、男女問わず試合・練習に参加させてはならない。
③ 資格を持った医療専門家が脳震盪を負った選手もしくは疑いのある選手の競技復帰を認めるには十分な日数を置かなくてはならない。
※ 競技復帰には、本人やコーチの判断ではなく医療スタッフや医師が決定権を持つ。

脳震盪又は、脳震盪の疑い➡最低14日間の完全安静
競技復帰➡最短でも21日間必要で医師・医療スタッフの診断書が必要。

(注意)Seccond Inpact Syndrome(セカンド・インパクト症候群)
脳震盪受傷後、数週間以内でのコンタクトによる2度目の受傷では、最悪で死に至る事もあります。強い損傷を繰り返すと脳が損傷し(静脈の断裂)ジワリジワリと出血を起こし最悪な状態に。意識がはっきりとしていても、
数分後・数時間後・数日後に症状が出現することもあります。
(外傷性クモ膜下出血・外傷性硬膜下出血)

『筋肉の打撲』

筋肉の打撲の処置
 ケガの初期処置・応急処置としては、『PRICES』が基本ですが、筋肉を強く打撲してしまった時は圧迫する事を優先しましょう。
 打撲して損傷すると出血が起こります。時に、多量な出血により細胞の増殖が起こり、筋肉が硬くなったり、癒着しやすくなり回復するまでに時間がかかります。
 例外もありますが、ほとんどの出血では圧迫する事が効果的な止血方法ですから、筋肉の打撲では、アイシングよりも圧迫を優先してください。同時進行させるのが理想です。

例えば・・・
 大腿部前面または側面(太ももの前側または側面)

打撲した部位を中心に、テーピングや包帯で強く巻き、同時に膝をできる限り曲げて大腿部の筋肉を伸ばします。伸ばすと痛めた筋肉に良くないと思われますが、部分断裂ならば、さほど影響はなく伸張制限も少ないので膝を伸ばしておくよりも早期回復が期待できます。

『寝たきりの恐ろしさ』

  『廃用性症候群
長期間の安静により心身の活動性が低下することで引き起こされる病的な状態

     筋 肉:1週間の安静で、約15%筋力低下

     関 節:3週間の安静で、硬くなり曲がりにくくなる

      骨 :数日の安静で、骨吸収が始まる

     心 肺:3週間の安静で、機能が10%以上低下

     消化管:消化吸収機能低下・食欲不振・便秘

     神 経:平衡感覚低下・精神活動の低下

骨・軟骨のケガ・病気で歩けなくなる➡心身機能低下➡さらに歩けなくなる

そうならないように、しっかりと治療しましょう。